カルシウムの異常

腫瘍

犬の多発性骨髄腫を丁寧に解説

形質細胞(別名:プラズマ細胞)が骨髄内で悪性腫瘍化した病気です。歩行の異常や骨の痛みを訴えることが典型的な症状です。多発性骨髄腫には診断基準があり、下記4項目の内2項目を満たすこととされています。血液蛋白電気泳動でのモノクローナルガンモパチーの検出、レントゲン検査での骨融解像、骨髄検査で形質細胞が10%を超えて検出される、ベンスジョーンズタンパク尿の検出
内分泌器官の病気

犬の二次性上皮小体機能亢進症(栄養性/腎性)を丁寧に解説

上皮小体機能亢進症とは、何らかの原因によりPTH(上皮小体ホルモン)が過剰に分泌される病気です。腎臓病などの上皮小体以外に病気の根源があり、二次的にPTHの量が増加した病態を、特に二次性上皮小体機能亢進症と呼びます。血液中を流れるPTHが増加するので、採血でPTHの値を測定することで診断が可能です。
内分泌器官の病気

犬の原発性上皮小体機能亢進症を丁寧に解説

上皮小体機能亢進症とは、何らかの原因によりPTH(上皮小体ホルモン)が過剰に分泌される病気です。上皮小体に腫瘍ができ、その腫瘍が過剰にPTH(上皮小体ホルモン)を分泌するする病態を、特に原発性上皮小体機能亢進症と呼びます。血液中を流れるPTHが増加するので、採血でPTHの値を測定することで診断が可能です。
血液検査

犬のカルシウム(Ca)の異常を丁寧に解説

血液検査の結果で表示されているカルシウムは、通常総カルシウム濃度を示しています。血清中のカルシウム濃度は、上皮小体という甲状腺に密着または埋没して存在する小型の内分泌器官から分泌される上皮小体ホルモン(PTH)でコントロールされています。高カルシウム血症は、上皮小体の腫瘍化、あるいは他の組織の腫瘍に関連して調節機構が働かず制御できないPTHまたはPTHrP分泌が起こることが原因となります。
血液検査

犬の無機リン(IP)の異常を丁寧に解説

リンはミネラルの一種で、カルシウムについで量が多いミネラルです。無機リンは、カルシウムとともに骨の重要な構成成分です。無機リンの高値を「高リン血症」と呼び、その原因として最も頻度が高いのが、腎不全による排泄量の低下によるものです。その他には骨疾患、内分泌疾患、リンの供給過剰などが挙げられます。 無機リンの低値を「低リン血症」と呼び、腎臓からの喪失、細胞内への移動、腸管での吸収の低下などが原因として考えられます。