泌尿器の病気

泌尿器の病気

犬の急性腎不全を丁寧に解説

腎不全とは、腎臓の機能が低下した状態をいいます。特に、急激に腎臓の機能が低下するものを急性腎不全(急性腎障害)と呼びます。全ての腎不全の治療の基本は、輸液療法(点滴療法)ですが、急性腎不全で尿が作られない状態が続くと、数日以内に死亡してしまいます。
泌尿器の病気

犬の慢性腎臓病を丁寧に解説

腎不全とは、腎臓の機能が低下した状態をいい、特に数か月から数年の長い年月をかけて腎臓の働きがゆっくりと悪くなったものを慢性腎臓病(慢性腎不全)と呼びます。慢性腎臓病は、治ることはありませんが適切な治療を行うことで生存期間の延長や生活の質(QOL)の向上が期待できます。
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犬のネフローゼ症候群を丁寧に解説

ネフローゼ症候群は、腎臓にある糸球体の異常で、尿中にタンパクが多量に漏れる病気です。タンパク尿、低タンパク血症、低アルブミン血症、高コレステロール血症そして浮腫の併発が、このネフローゼ症候群の特徴的な所見です。検査結果で、①タンパク尿の原因が腎臓以外には考えられない、②尿検査で尿検査での尿蛋白/クレアチニン比(UPC)が持続的に高値を示す場合は、ネフローゼ症候群と一致します。
泌尿器の病気

犬の急性膀胱炎を丁寧に解説

膀胱炎とは、膀胱が炎症を起こす病気です。一般に犬の膀胱炎と言えば急性膀胱炎のことを指し、血尿、頻尿、排尿困難、排尿痛、いつもと違うところで排尿するなどの症状がみられます。診断は、尿の培養検査による細菌の検出で確定診断を行います。治療は抗菌薬の投与です。可能であれば薬剤(抗菌薬)感受性試験を実施して、抗菌薬を選択します。
泌尿器の病気

犬の尿路結石(尿石症)を丁寧に解説

尿路結石とは、腎臓から尿道までの尿路に結石が生じる病気です。尿路とは、尿の通り道である腎臓、尿管、膀胱、尿道のことです。尿路結石の80%以上は、ストルバイトとシュウ酸カルシウムです。そして、ストルバイトとシュウ酸カルシウムの発生比率は、ほぼ1:1です。尿路結石は、発生場所により症状が異なります。
泌尿器の病気

犬のファンコーニ症候群を丁寧に解説

ファンコーニ症候群は、腎臓の(近位)尿細管の機能が低下することで、ブドウ糖などが過剰に尿中に排泄される病気です。原因は遺伝性と後天性がありますが、遺伝性の代表犬種はバセンジーです。診断は、電解質異常や酸塩基平衡異常に加えて、高血糖を伴わない尿糖などの、尿細管の機能の低下を証明することです。
泌尿器の病気

犬の尿道閉塞を丁寧に解説

尿道閉塞は、尿結石や基質に生じた下部尿路の閉塞と定義されています。犬の尿道閉塞の原因として最も多いのは、雄犬の尿道結石があります。完全な尿道閉塞を起こすと、排尿ができなくて無尿となります。この場合、腎後性の急性腎不全が起こるので、緊急処置が必要となります。
血液検査

犬のBUNとクレアチニンの異常(腎機能)を丁寧に解説

犬のBUNとクレアチニンは腎臓機能に関わる数値です。腎臓の機能が正常の1/4以下に低下すると、血中尿素窒素はクレアチニンと共に上昇すると言われており、この状態を「高窒素血症」と呼びます。そして、慢性腎臓病の病期(ステージ)は、クレアチニン値により分類されています。