病気辞典

その他

犬のキシリトール中毒を丁寧に解説

食品や口腔ケア製品に含まれるキシリトールを摂取することで生じる有害作用です。犬の代謝は人と異なるため、キシリトールを摂取することで中毒を起こし、死亡する可能性があります。キシリトール中毒は急速に進行し、嘔吐、眠ったような状態になる(嗜眠)、運動が円滑にできない(運動失調)、ぐったりする、けいれん発作などの症状がみられます。
生殖器の病気

犬の偽妊娠を丁寧に解説

妊娠していなくても妊娠した犬と同様の変化がみられることです。犬では妊娠の有無に関わらず、①排卵後の黄体機能がホルモンを分泌し、②2ヶ月間維持されます。そのため、生理的偽妊娠と呼ばれる現象がみられます。偽妊娠に関連する変化は、プロラクチンという物質が原因であることが知られています。
その他

犬のチョコレート中毒を丁寧に解説

チョコレート中毒とは、チョコレートに含まれているテオブロミン、カフェインなどのメチルキサンチンを過剰に摂取することで生じる有害作用です。チョコレートにより含まれているメチルキサンチンの量は異なりますが、少量でも中毒を起こし、けいれん発作などを起こし死に至る場合もあります。体重に対するチョコレートの量の問題から、大型犬に比べて小型犬の方が重篤な症状がみられます。
生殖器の病気

犬の良性前立腺肥大症を丁寧に解説

前立腺容積が顕著に増大し、排便困難や排尿困難などを引き起こす病気です。中〜高齢犬になると、前立腺が肥大することが知られています。著しく前立腺が肥大した場合、骨盤腔内での直腸の圧迫や前立腺尿道部の狭窄により、排便困難や排尿困難などを引き起こします。
腫瘍

犬のリンパ腫を丁寧に解説

リンパ腫は、白血球の一種であるリンパ球が腫瘍化したものです。リンパ系組織(リンパ節、リンパ管、脾臓、胸腺、扁桃など)で発生する悪性腫瘍です。多中心型リンパ腫は、犬で最も多くみられるタイプのリンパ腫です。全身の皮膚の下にあるリンパ節が左右対称性に大きくなるのが典型的な症状です。
腫瘍

犬のインスリノーマ(膵臓腫瘍)を丁寧に解説

膵臓β細胞の機能的な腫瘍で、低血糖に関連した症状を起こす病気です。犬のインスリノーマでは、発作が48~62%でみられます。①低血糖に併発する高インスリン血症と、②そして膵臓での腫瘍の検出で診断されます。最終的に、病理組織学的検査を行い、確定診断を行います。
胃腸の病気

犬の急性嘔吐を丁寧に解説

6日以内の嘔吐を急性嘔吐と呼び、原因でもっとも一般的なのは、盗み食い、食べ過ぎ、いつもと違う食事などの不適切な食物の摂取と考えられています。嘔吐以外の症状がみられない軽症例では、胃や腸を休ませることが治療となることが多いです。元気消失、脱水、黄疸、発熱などの症状がみられる重症例では、血液検査、画像検査(レントゲンや超音波検査)、尿検査、糞便検査などが必要となります。
泌尿器の病気

犬の急性腎不全を丁寧に解説

腎不全とは、腎臓の機能が低下した状態をいいます。特に、急激に腎臓の機能が低下するものを急性腎不全(急性腎障害)と呼びます。全ての腎不全の治療の基本は、輸液療法(点滴療法)ですが、急性腎不全で尿が作られない状態が続くと、数日以内に死亡してしまいます。
泌尿器の病気

犬の慢性腎臓病を丁寧に解説

腎不全とは、腎臓の機能が低下した状態をいい、特に数か月から数年の長い年月をかけて腎臓の働きがゆっくりと悪くなったものを慢性腎臓病(慢性腎不全)と呼びます。慢性腎臓病は、治ることはありませんが適切な治療を行うことで生存期間の延長や生活の質(QOL)の向上が期待できます。
胃腸の病気

犬の慢性嘔吐を丁寧に解説

6日を超えて嘔吐が継続する場合を慢性嘔吐と呼びます。慢性嘔吐になりやすい犬種として、短頭種では幽門部狭窄症、エアデールテリアでは膵臓癌、そしてダックスフンドでは炎症性腸疾患(IBD)が多いことが知られています。診断では、あまりに早期から胃腸の病気だけを気にしすぎると、胃腸以外の原因を見逃してしまいますので注意が必要です。
泌尿器の病気

犬のネフローゼ症候群を丁寧に解説

ネフローゼ症候群は、腎臓にある糸球体の異常で、尿中にタンパクが多量に漏れる病気です。タンパク尿、低タンパク血症、低アルブミン血症、高コレステロール血症そして浮腫の併発が、このネフローゼ症候群の特徴的な所見です。検査結果で、①タンパク尿の原因が腎臓以外には考えられない、②尿検査で尿検査での尿蛋白/クレアチニン比(UPC)が持続的に高値を示す場合は、ネフローゼ症候群と一致します。
泌尿器の病気

犬の急性膀胱炎を丁寧に解説

膀胱炎とは、膀胱が炎症を起こす病気です。一般に犬の膀胱炎と言えば急性膀胱炎のことを指し、血尿、頻尿、排尿困難、排尿痛、いつもと違うところで排尿するなどの症状がみられます。診断は、尿の培養検査による細菌の検出で確定診断を行います。治療は抗菌薬の投与です。可能であれば薬剤(抗菌薬)感受性試験を実施して、抗菌薬を選択します。