病気辞典

内分泌器官の病気

犬の糖尿病を丁寧に解説

犬の糖尿病は、中齢〜高齢の犬に比較的多く発生します。インスリンの欠乏による高血糖が原因で、尿中に糖が漏れ出すことで尿量が増え、水分を補うために水をたくさん飲むようになります。症状が進行すると、ケトン体という物質が血液中に蓄積する「糖尿病性ケトアシドーシス」という状態となり、著しい脱水と吐き気や嘔吐、そして頻呼吸と呼ばれる浅く速い呼吸がみられるようになります。
胃腸の病気

犬の胆嚢粘液嚢腫を丁寧に解説

胆嚢粘液嚢腫は、粘液の非生理的な蓄積により胆嚢が拡張する病気です。症状が進行すると、胆嚢破裂を起こし内容物が腹腔内に流出します。これは、胆汁性腹膜炎と呼ばれる状態で、腹水が貯留します。超音波検査は、手術以外の方法で、唯一確定診断できる方法です。
胃腸の病気

犬のジアルジア症を丁寧に解説

ジアルジア(Giardia lamblia)という原虫の感染によって引き起こされる病気です。下痢が主な症状で、急性の下痢の場合もあれば、間欠的または慢性の下痢となる場合もあります。診断は糞便検査で可能で、糞便中のジアルジア抗原を証明するための検査キット(ELISAキット)が存在します。
内分泌器官の病気

犬の二次性上皮小体機能亢進症(栄養性/腎性)を丁寧に解説

上皮小体機能亢進症とは、何らかの原因によりPTH(上皮小体ホルモン)が過剰に分泌される病気です。腎臓病などの上皮小体以外に病気の根源があり、二次的にPTHの量が増加した病態を、特に二次性上皮小体機能亢進症と呼びます。血液中を流れるPTHが増加するので、採血でPTHの値を測定することで診断が可能です。
胃腸の病気

犬の腸リンパ管拡張症を丁寧に解説

腸リンパ管拡張症は、消化管や腸間膜のリンパ管からリンパ液が漏出したりリンパ管が破裂する病気です。犬の蛋白漏出性腸症の主な原因のひとつです。慢性の下痢、体重減少、腹水の貯留が典型的な症状です。この病気を疑った場合には、内視鏡検査実施時に生検を行い、病理組織学的検査を行います。これが確定診断となります。
腫瘍

犬のリンパ性白血病を丁寧に解説

白血病は、血液のがんです。リンパ性白血病とは、骨髄のリンパ系の過程の細胞が腫瘍性増殖したものです。腫瘍化した骨髄内の腫瘍細胞(白血病細胞)は、徐々に増殖し骨髄を占拠していきます。そうすると、正常な血球系細胞が減少し、貧血、好中球減少、血小板減少などがみられるようになります。
胃腸の病気

犬の食物不耐症を丁寧に解説

食物不耐症は、「摂取した食物または食品添加物に対する非免疫学的機序で、好ましく無い生体反応」と定義されている病気です。食中毒、食品添加物、血管作動性アミン(ヒスタミン)、糖質不耐性(ラクターゼ欠乏)、不適切な食物摂取、特定の食品(玉ねぎやチョコレートなど)の中毒物質の摂取が原因となります。
内分泌器官の病気

犬の原発性上皮小体機能亢進症を丁寧に解説

上皮小体機能亢進症とは、何らかの原因によりPTH(上皮小体ホルモン)が過剰に分泌される病気です。上皮小体に腫瘍ができ、その腫瘍が過剰にPTH(上皮小体ホルモン)を分泌するする病態を、特に原発性上皮小体機能亢進症と呼びます。血液中を流れるPTHが増加するので、採血でPTHの値を測定することで診断が可能です。
内分泌器官の病気

犬の甲状腺機能低下症を丁寧に解説

甲状腺ホルモンは体の発育を促進し、新陳代謝を盛んにします。そのため甲状腺機能低下症では、なんとなく元気が無く寝てばかりいる、食べる量は変わっていないのに体重が増える、体の毛が抜けるといった症状がみられます。血液検査では、総コレステロールや中性脂肪などの増加(高脂血症)と軽度の貧血がみられます。
胃腸の病気

犬の慢性下痢を丁寧に解説

下痢とは主に消化機能の異常によって、普段より軟らかい便が出ることです。3週間を超えても下痢が続く場合を慢性下痢と言います。炎症性腸疾患(IBD)、食物(食物不耐性/食物アレルギーなど)、腸リンパ管拡張症、抗菌薬反応性腸症、膵外分泌不全、副腎皮質機能低下症(アジソン病)、肝不全、腫瘍(リンパ腫など)などが原因となります。
脳と脊髄の病気

犬の脊髄の病気を丁寧に解説

犬には椎間板ヘルニアなど、脊髄に起因する病気が発生します。脊髄に起因する病気は、主に首や背中の痛みそして片側/両側の麻痺といった症状がみられますが、その原因を脊椎、脊髄そして椎間板の3つの部位に分けて考えると分かりやすいです。
胃腸の病気

犬の急性下痢を丁寧に解説

下痢とは主に消化機能の異常によって、普段より軟らかい便が出ることです。下痢は突然発症することが多いですが、短期間で治ることが多く、この場合を急性下痢と呼びます。様々なことが原因となり、胃腸の病気が原因となることが多いですが、胃腸以外の病気でも下痢になることに注意が必要です。